「エッジAIで、次の時代の基盤を」未来を共につくる仲間を求めて

株式会社シーエスコミュニケーション代表の牧草亮輔は、そう語る。
ChatGPTをはじめとした生成AIが急速に広がる一方で、牧草が強く注目しているのは「エッジAI」の領域だ。
クラウド上ではなく、店舗や工場、施設などの人が介在する現場でAIを動かし、その場で判断し、価値を生み出す。
1998年の創業以来、ネットワークとITインフラの現場に向き合ってきたシーエスコミュニケーションにとって、エッジAIはこれまでの技術や経験の延長線上にありながら、新たな事業の可能性を広げる存在でもある。
なぜ、生成AI以上にエッジAIへ可能性を感じているのか。
そして、この技術を使って何を実現しようとしているのか。
牧草が描く、新規事業の現在地とその先の未来を聞いた。

なぜ、エッジAIなのか?
生成AIという言葉が世の中に広がっている一方、エッジAIはまだ耳にする機会が少ないかもしれない。
生成AIが文章や画像、情報といったデジタル上の領域を大きく変えている一方、エッジAIが活躍するのは、人が働き、モノが動く現実の現場だ。
カメラやセンサーなどから得た情報をその場で処理し、AIがリアルタイムに判断する。店舗や工場、物流、農業、介護など、活用できる領域は幅広い。
シーエスコミュニケーション代表取締役の牧草がエッジAIの社会実装にこだわる背景には、日本のITに対する危機感もある。
海外の企業や団体との交流を重ねるなかで、欧米だけでなく、他のアジア諸国と比べても、日本のIT活用が遅れていると感じる場面が増えたという。
新しい技術が生まれても、それが一部の企業だけで使われていては社会は大きく変わらない。
大企業だけでなく、中小企業や地域の産業、そして日々人が働く現場まで技術が届いて、初めて社会の変化につながっていく。
そのためには、AIを開発するだけではなく、「現場で実際に使えるもの」にしていかなければならない。
シーエスコミュニケーションは、1998年の創業以来、ネットワークやITインフラを実際の現場へ導入する仕事に向き合ってきた。
かつてインターネットやネットワークが企業活動に欠かせない社会基盤となったように、これからはAIも社会のあらゆる場所に入り込んでいく。
その次の社会基盤をつくるために、これまで培ってきた「現場に技術を届ける力」を生かす。
その中心にあるのが、エッジAIだ。
エッジAIとは何か。なぜ今、この技術に取り組むのか。
そして、AIが広がった先で人の仕事はどう変わっていくのか。
牧草自身が、その考えとエッジAIの可能性について語っている。
技術を、新たな事業に変える
ただ、エッジAIという技術が存在するだけで、社会が変わるわけではない。
重要なのは、その技術を実際の現場へ持ち込み、「誰の、どんな課題を解決できるのか」を見つけ、使われるものにしていくことだ。
シーエスコミュニケーションでは、その一つの形として、エッジAI技術を活用した「AIレジ・Truly」の開発を進めてきた。
カメラに商品をかざすだけで、AIが商品そのものを認識する。バーコードを必要としないため、これまでデジタル化が難しかった商品や売り場にも導入することができる。
2025年には店舗だけでなく神社にも導入されるなど、その活用領域は少しずつ広がっている。
しかし、牧草が目指しているのは、Trulyという一つのサービスを広げることだけではない。
「現場には、まだAIで解決できる課題がたくさんある」
顧客と話し、現場を見ることで、新しい使い方が見えてくる。そこからサービスを改善したり、これまで想定していなかった用途を考えたり、新たな事業へ発展させたりすることもできる。
新規事業には、最初から決められた正解があるわけではない。
営業をしながら市場の反応を確かめる。
顧客の声から、新しい企画を考える。
必要であれば、サービスそのものを変えていく。
「つくったものを売る」のではなく、「市場と向き合いながら、事業そのものをつくっていく」。
レジだけでなく、エッジAIができることは我々のアイデア次第で際限無く広がっていく。
エッジAIを社会で実際に使われるものへ変えていく挑戦は、まさに手探りだ。
まだない未来を、共につくる
エッジAIの可能性は、今あるサービスだけでは測れない。
店舗、工場、物流、農業、介護。人が介在するさまざまな現場には、まだITやAIで変えられる余地が残されている。
牧草が見ているのは、そうした一つひとつの現場にエッジAIが入り込み、これまで人が担ってきた作業を支えたり、新しいサービスを生み出したりする未来だ。
「エッジAIは、これからもっと身近なものになっていくと思っています」
重要なのは、技術を持っていることではない。
現場へ足を運び、顧客の声を聞き、何が必要なのかを考える。そして、まだ世の中にない使い方を形にしていくことだ。
その過程では、営業と企画、開発を明確に切り分けることも難しい。
顧客との何気ない会話から、新しいサービスのアイデアが生まれることもある。営業先で見つけた課題が、次の事業の種になることもある。
だからこそ、この新規事業にはまだ多くの余白がある。
「自分の頭の中にあるものだけで、この事業を完成させようとは思っていません」
これから必要になるのは、与えられた仕事をこなすだけではなく、牧草やチームのメンバーと議論しながら、自分自身でも考え、事業を前へ進めていく存在だ。
エッジAIをどこへ届けるのか。
どんな課題を解決するのか。
そして、そこからどんな新しい事業を生み出していくのか。
その答えは、まだ決まっていない。

シーエスコミュニケーションでは現在、この新規事業をともに進めるメンバーを募集している。
完成した事業に参加するのではなく、これからの事業を一緒につくる仲間を増やしていきたい。
牧草の描く未来を形にすることは、おそらく簡単ではない。
今の世の中にないものを創造しようとしているのだ。





