PHPの脆弱性とは?ITに詳しくない企業向けにわかりやすく解説

結論から言えば、特に自社のホームページを持っている企業は、今回の問題が自社に影響するか、一度確認しておくことをおすすめします。
なぜならPHPは、企業のホームページや問い合わせフォームなど、私たちが普段利用しているWebサイトの裏側で広く使われている技術だからです。
自分でPHPを使ったことがなくても、会社のWebサイトやシステムで使われている可能性があります。
今回は、PHPとは何か、なぜセキュリティ対策が必要なのか、そして専門のIT担当者がいない会社では何をすればよいのかを、できるだけわかりやすく解説します。
PHPとは?まずは身近な例で理解しよう
PHPとは、簡単に言えば「Webサイトの裏側で、さまざまな処理を行うためのプログラミング言語」です。
……と言われても、よくわかりませんよね。
例えば、会社のホームページにある問い合わせフォームを想像してください。
名前やメールアドレスを入力し、「送信」ボタンを押すと、その内容が会社に届きます。
このとき、入力された情報を受け取り、内容を確認し、担当者にメールを送るといった仕事が必要です。
こうした、普段は目に見えないWebサイトの裏側の仕事を担当できるのがPHPです。
もちろん、すべてのWebサイトがPHPを使っているわけではありません。別のプログラミング言語で動いているものもあります。
PHPは何のために使われている?
PHPは、さまざまなWebサイトやサービスに使われています。
例えば、次のようなものです。
・ 会社のホームページにある問い合わせフォーム
・会員登録やログインができるWebサイト
・ 商品を購入できるネットショップ
・予約を受け付けるWebサイト
・ 社内で利用する業務管理システム
また、世界中で利用されているWebサイト管理システム「WordPress」にもPHPが使われています。
WordPressとは、専門的なプログラミング知識がなくても、ブログやホームページの記事を更新できる仕組みのことです。
つまり、PHPは専門のエンジニアだけが使う特殊なものではなく、身近なWebサービスを支える技術の一つなのです。
PHPを使った覚えがなくても、自分の会社に関係ある?
ここが今回、特に知っていただきたいポイントです。
会社のホームページを外部の制作会社に依頼している場合、どのような技術が使われているのか、社内では把握していないことも珍しくありません。
そのため、自分たちがPHPの存在を知らなくても、会社のホームページで利用されている可能性があります。
また、外部の会社が提供するWebサービスや、ネットワーク機器の内部でPHPが使われている場合もあります。
つまり、「PHPなんて聞いたことがないから、うちの会社は大丈夫」とは限らないのです。
ただし、PHPを使っていること自体が危険というわけではありません。
適切に管理・更新されているかどうかが重要です。
PHPの脆弱性とは?何が危険なの?
脆弱性(ぜいじゃくせい)とは、簡単に言えば「プログラムに存在する、セキュリティ上の弱点」のことです。
建物に例えるなら、鍵が壊れていたり、外から簡単に開けられる窓があったりするような状態です。
その弱点を悪用されると、状況によっては、情報の漏洩やシステムの不正操作などにつながるおそれがあります。
具体的には、次のような被害が考えられます。
・情報漏洩:問い合わせフォームなどに保存された顧客情報を盗まれる
・Webサイトの改ざん:ホームページの内容を勝手に書き換えられる
・システムの乗っ取り:第三者にWebサイトを管理するシステムを不正に操作される
また、今回の問題が注目されたのは、その危険性の高さだけでなく、政府が異例の対応を取ったことにもあります。
高市早苗首相は、2026年10月21日の夜、自身のX(旧Twitter)を通じて、PHPの脆弱性への対応を大至急進めるよう呼びかけました。
また、修正が難しい場合には、Webサイトを一時的に停止することも有効な対策の一つであると伝えています。
実際に、東京都や国土交通省などでは、セキュリティ対策のために一部のWebサイトやサービスを一時的に停止する対応が取られました。
普段はあまり耳にすることのない「PHP」という技術について、首相が直接注意を呼びかけ、行政機関がWebサイトを停止する。
それだけ、今回の問題は社会的にも重要なものとして扱われているのです。
ここで注意したいのは、「PHPに脆弱性が見つかった」というニュースが、すべてのPHP利用サイトで被害が発生したことを意味するわけではない、という点です。
実際の危険性は、使用しているバージョンや設定、システムの構成などによって異なります。
自分の会社は大丈夫?どこに確認すればいい?
ここまで聞いて「自社のホームページは大丈夫だろうか?」と心配になった方もいるかもしれません。
しかし、専門的な知識がなければ、自分でPHPのバージョンを確認したり、更新したりするのは難しいものです。
一般的な企業では、ホームページの制作や管理を外部の会社に任せていることも多いため、まずは次のことを確認してみましょう。
① まずはメールやお知らせを確認する
ホームページの制作会社やレンタルサーバー会社から、すでにPHPの脆弱性に関するお知らせが届いているかもしれません。
メールの受信履歴で「PHP」「脆弱性」「セキュリティ」「バージョンアップ」などの言葉を検索してみましょう。
お知らせには、今回の問題による影響や、更新作業の予定、利用者側で必要な対応などが記載されている場合があります。
ただし、お知らせが届いていないからといって、問題がないとは限りません。
なお、この期に乗じて悪質なスパムメールなども増加することも予想されます。
メールに記載されたリンクを開く際は、差出人や案内内容を確認しましょう。
不審な場合は、メール内のリンクではなく、契約している会社の公式サイトから確認してください。
② わからなければ管理会社に確認する
お知らせが見つからない場合や、内容がよくわからない場合は、次のような会社に問い合わせてみましょう。
ホームページ制作会社:ホームページを制作してもらった会社
ホームページの保守・管理会社:日頃から更新や修正を依頼している会社
レンタルサーバー会社:ホームページを設置しているサーバーを提供している会社
まずはホームページの制作会社や保守・管理会社に確認するのがおすすめです。
③ 何を聞けばいい?
難しい専門用語を使う必要はありません。
例えば、次のように問い合わせてみましょう。
「PHPの脆弱性についてお知らせを見たのですが、当社のホームページにも影響はありますか?」
「何か対応が必要な場合は、どのようにすればよいか教えてください。」
PHPを利用していても、必ずしも危険な状態とは限りません。また、管理会社側ですでに必要な対応を進めている場合もあります。
大切なのは、自分で無理に設定を変更するのではなく、まずはお知らせを確認し、わからないことがあれば管理している会社に相談することです。
PHPのことを知らなくても、会社を守るためにできることはある
PHPは、多くのWebサイトやシステムを支えているプログラミング言語です。
普段は意識することがありませんが、会社のホームページや問い合わせフォームなど、身近なところで使われている可能性があります。
重要なのは、すべての仕組みを理解することではありません。
「自社で使っているのか」「誰が管理しているのか」「必要な更新が行われているのか」。
この3つを確認することが、最初の一歩になります。
社内に専門のIT担当者がいない場合、今回のようなセキュリティ上の問題についても「誰に確認すればいいのかわからない」と困ることがあるかもしれません。
シーエスコミュニケーションでは、IT担当者が不在の企業や、IT管理に十分な人員を確保できない企業に向けて、日常的なITトラブルへの対応や運用管理を支援する「ITヘルプデスクサービス」を提供しています。
パソコンやネットワークのトラブル、社内IT環境の管理などでお困りの際は、お気軽にご相談ください。
最後まで読んでいただきありがとうございました






